高周波の世界では、
波長(λ)を常に気にすることが基本です。
周波数だけ見ていると、
必ずどこかで痛い目を見ます。
■ まずは超基本公式
覚える式はこれだけ。λ[mm]=f[GHz]300
例えば、
2.45GHz の場合:300÷2.45=122.5mm
✔ 2.45GHzの波長は約122mm
これを“体で覚える”ことが大事です。
■ λの感覚を持て
| 周波数 | 波長 |
|---|---|
| 1 GHz | 300 mm |
| 2.45 GHz | 約122 mm |
| 5.8 GHz | 約52 mm |
| 10 GHz | 30 mm |
周波数が上がるほど
波長は短くなる。
つまり、
✔ 配線が効いてくる
✔ ケースサイズが効いてくる
✔ ネジ位置も効いてくる
波長に対して
- パターンがλ/2になる
- ケース内がλ共振になる
- フィードバック経路がλ/4になる
こういう条件がそろうと
意図しない発振が起こります。 基本波の周りに見覚えの無いスペクトルが沸く
「理屈は分からないけど発振する」
新人時代、これが一番怖いです。 知らないうちに増幅FETが壊れている
■ ケース設計とネジ間隔
金属ケースは共振器になります。
目安として、
✔ ネジ間隔は λ/10 以下
✔ 開口部は λ/20 以下
2.45GHzなら:
λ ≒ 122mm
λ/10 ≒ 12mm
つまり
1cm程度で固定すると安心
・・・そうは言っても 実際はそんなにネジを立てられないのでλ/4間隔
■ 同軸の長さも波長
同軸ケーブルも「ただの線」ではありません。
- λ
- λ/2
- λ/4
の長さになると、
インピーダンスが変わったり、
谷(ノッチ)になったりします。
■ 出力が低いときに疑うこと
「アンプ壊れたかも?」
その前に。
✔ ケーブル長は?
✔ 負荷位置は?
✔ ケース寸法は?
高い周波数になるほど、
数cmの違いが効いてきます。
2.45GHzでは10cm単位
10GHzでは数mm単位
世界が変わります。
■ 現場でよく言われること
周波数を見るな。
まず波長を考えろ。
波長を意識するだけで、
- 発振トラブル
- 出力低下
- 不安定動作
の多くが説明できます。
■ まとめ
✔ λ = 300 / GHz
✔ ケースも共振器
✔ ケーブルも共振器
✔ λ、λ/2、λ/4 を常に意識
波長感覚が身につくと、
高周波回路は一気に「立体的」に見えてきます。